台湾を撮る。


台北の古い商店街をそぞろ歩いていると、店の奥の暗がりから声がした。

「ニホン?」

ん? 僕に言ってるのかな? キョロキョロと辺りを見渡しても誰も反応していない。ムスッとして厳しい顔をした婆さんは、僕に話しかけているようだ。そうそう、ニホンと返事をして笑いかけると、茶色い歯をむき出しにしてニヤリと笑い返してくれた。

こんな時に、カメラを向ける勇気が欲しい・・・と思いながらも、手を振って通り過ぎる。

昨年の夏に初めて台湾を訪れた。都会的な町並みと、アジア特有の熱気が混ざり合った台湾に魅了された。しかし、まさか一年を待たずに3回もこの地を訪れる事になろうとは思ってもみなかった。

流石に3回目となる訪台なだけに、観光地をただめぐるだけでは芸がなさすぎる。更に今回は仕事絡みで台中にも足を運ばねばならず、そんなに時間的な余裕もない。そう思った僕は、目的地も決めずに、リコーGRを持って、ただただ足の赴くままに南に向かって散歩をすることにした。

疲れたら木陰で休み、気が向けば、また歩く。気になる風景を見つけたら立ち止まり、シャッターを切り、そしてまた歩く。

ブラブラと台北の街を散歩しながら、こんな旅もぜんぜんアリだよな~♪ なんてしみじみ思う旅だった。

カメラ散歩、ちょっと癖になりそうだな^^















最近は写真といえばスマホと防水デジカメしか使ってこなかったけど、改めてGRと共に旅をして、カメラの楽しさを再認識できた。単なる記録のために押すシャッターじゃなく、瞬間瞬間を切り取る行為が、本当に楽しかった。

この数年、いろんな所を旅したけど、ちょっともったいないことしちゃったかな^^;

物欲スイッチが入らないように細心の注意を払いながら、次の旅に思いを馳せる今日このごろです。

旅はやっぱり楽しいね~♪

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