『この先、どうなってるの?』な話。
初めて訪れた山深い山域をひとり、ただひたすらに交互に踏み出す靴だけを見つめながら、なかなかたどり着かない目的地を目指して歩いている。
そんなとき、ふと現れる分岐道。GPSアプリであらかじめ予定している計画ルートから分岐したトレイルが、時にはどこかの山へ、またはどこかの小屋へと続いている。
あ~、気になる。あっちに行ったらどんな風景が広がってるんだろう。ひょっとして、僕が今進もうとしている道よりも、もっと素敵な景色に出会えるんじゃないだろうかと思い悩む。
そういえば、昔からそういう傾向はあった。
小学校の図書館においてあったゲームブック。ストーリーが進むごとに選択肢が用意されていて、その都度指示されたページに飛ぶんだけど、どっちも選んじゃう僕は今のページに指をはさみつつ、それぞれの選択肢のページをめくり読み進めると、そこでまた選択肢が出てきて、両指10本じゃ足りなくなって、結局わけが分からなくなったっけ。
時にはドラクエのダンジョンで、分岐のたびに選ばなかった道が気になって、無駄と知りつつ戻っては迷い、そんな時に限ってえらく強い敵に遭遇して全滅してやり直しをくりかえす。そんな事をしているものだから、結果クリアしたゲームは未だかつて一つもない(笑)
あ~、なんにも成長してないのね・・・僕は。
で、冒頭の話に戻るんだけど、山旅の場合は分岐に遭遇しても、指を挟んで違うページに飛ぶこともできなければ、疲れたから今日のところはここでセーブしてやめようって訳にもいかない訳で、結果、山を歩けば歩くほど、『この先はどうなってるんだろう』って思いを、山々に置いてきぼりにすることになる。
で、そんな中、とりわけ『この先どうなってるの...?』感がきわめて強い分岐に遭遇したのが、薬師岳から折立への下山時に立ち寄った太郎平小屋だった。
【←薬師岳 ↓折立】と書かれた横に、【→黒部五郎岳】とある。
そして僕は知っている。この道をひたすら歩いていくと、いずれあの槍ヶ岳へと続いているって事を・・・。
『この先、どうなってるの?』感としては、気になる分岐の最たるものだと思う。
薬師岳から帰った僕は、”あの先”についてググりまくった。折立から入山し、北ノ俣岳、黒部五郎岳を越え、三俣蓮華岳や双六岳を経て、西鎌尾根から槍ヶ岳まで上り詰めるルートを【西銀座ダイヤモンドルート】というらしいことを知った。
それ以来、半ば強引に仕事の調整を強行し、ママちゃんの家事のお手伝いに勤しみ、娘に小遣いを多少握らせて、今週末からの5日間を確保した。
さてと・・・行きますか、西銀座ダイヤモンドルートに♪
って、いつもながら『勝手にやってろ』感が強めの日記ではありますが、誰かにコミットしなければ、サクッとマンガ喫茶に逃げ込んで、5日間ずっと寝て過ごすという暴挙に出る恐れもある弱腰ハイカーなので、そこはご容赦願います...m(_ _)m
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