2019 モンゴルツーリング④


2019/8/21(水)

乾燥しすぎた喉が張り付く違和感で目覚める。

ここモンゴルは、一年を通じて大陸性気団の影響を受ける、大陸性気候の地域に属していて、乾燥具合が半端ない。なので、とにかくやたらめったら喉が渇くし、明け方の口内の乾燥はすさまじく、口を開くと渋柿を頬張ったかのようにガピガピの状態なのだ。

まぁ、ジメジメしてるよりは確かに気持ちいいんだけど、それでも乾燥しすぎだろっ!!


ほとんどがオフロードの過酷なバイク旅。3日目ともなると全身の関節やら筋肉が悲鳴をあげている。それでも、前日に温泉で疲れを癒やした僕は、なんとか重い体と格闘しながらも、早く走り出したい衝動にかられる。

つまり、このモンゴルの大地にどっぷり魅せられはじめているってことなんだけどね♪

サクッと朝ごはんを済ませると、快晴の空の下、バイクにまたがり、おもいっきりアクセルを開けるっ!!
でも、トコトコとしか加速しない残念なAG200・・・(泣)

まぁ、とにかく3日目がスタート!
  


このツェンヘル温泉は内モンゴルの観光地としても賑わっていて、欧州からのバイクツーリストも多く、写真に写る団体もイタリアからのツアーのようで、BMWやKTM、ホンダのアフリカツインなどのビッグアドベンチャーで大陸を横断しているようだ。

AG200という農業バイクで四苦八苦している僕達とは違い、なんなんだろうこの余裕綽々な感じは・・・チクショー、かっこええなぁ~!!


さて、ここツェンヘルが今回の旅の最西端となるので、事実上ここからは折返しの行程に入るんだけど、この国は主要幹線道路(東西をつなぐメインの国道?)以外は、アスファルトの道はほとんど無いといっていい。往路はこの幹線道路の近くを行ったり来たりしながら西を目指したんだけど、復路はアスファルトの主要道から大きく南を回って走ることとなる。

まぁなんだ・・・99.9%が未舗装路もしくは、道もない平原か、荒野か、ガレた岩場や川や泥となるわけだ(泣)




ピスト(車が通ってできた轍)からピストへ。そこから草原へ。そして道なきガレ場を行き、山や丘を何度ものぼっては下る。日本のバイクライフの常識が少しづつかき消され、もはや道の概念すら希薄になっていく経験。

高村光太郎の『道程』の一節が頭をよぎる。

『僕の前に道はない 僕の後ろに道は出来る ああ自然よ(中略)この遠い道程のため・・・。』

高村さん、あんたモンゴル人かぃ? まんまじゃね~か!!
(まぁ、解釈は間違ってるかもしれないけどね(汗))

道なき道を幾人もの旅人が歩き、走り、そこがそのうち道となる。ひょっとして、僕らが走ったタイヤ跡を、どこかの誰かがなぞって歩き、いつしかそれが道となるかもしれないって考えると、ちょっとロマンじゃないかぃ?(*´ω`*)

な~んて事を考えながら走っていると、少し大きめの街に出た。ここが古来、栄華を誇ったモンゴル帝国の第二代皇帝のオゴダイ・ハーンが都と定めた旧都カラコルムだ。

外周を108の塔で囲まれた城壁はなかなかではある。だけど、歴史的建造物や史跡に恵まれた日本に暮らす僕にとっては、ここエルデネ・ゾーも、タイのワットポーやアユタヤ遺跡も、カンボジアのアンコールワットも、いまいちピンと来ないんだよなぁ~(汗)






でも、この石にだけはグッときたよ・・・( ̄ー ̄)ニヤリ

【ぺ◯スロック!!】

さてさて、エルデネ・ゾーにて昼食を済ませると、さっそくアスファルトの道路から逸れて、道なき道、不整地パラダイスが始まる。




どこまで行けども絶景。っていうか、NZLの時も思ったけど、絶景って言葉の上級バージョンを誰か教えて。とても絶景だけでは伝わらないんだよね~(汗)

極めて絶景・超絶絶景・エクセレント絶景・凄まじく絶景・ペガサス絶景・ゴージャス絶景・・・etc

とにかく、僕の貧相な語彙や、Goproの切り出し写真では決して伝え切れないくらいの素晴らしい景観。ほんと、たまんねぇ~!


時折牧羊犬が仕事してますアピールにガウガウ言いながら走り寄ってくる。まぁ、やらされてる感満載の犬もいれば、確実にこっちの命を狙って来る奴もいる。




歯をむき出しにして来る奴には、気をつけろ!!! (泣)





舗装路と違って、オフロード走行の距離感は全くわからないので、いったいどれだけ走ったのか定かではないけれど、西陽が地平線近くに傾いているってことは20時に近いってことだよな。

今朝は9:30から走り始めてるわけで・・・ちょっと、長すぎやしませんかぃ?(汗)

それでも全身に、走りきった充足感がみなぎった僕達は、もういつ死んでもいいよな~なんて・・・これっぽっちも思うこと無く、スタッフが圧力鍋的な鍋で作ってくれた石焼羊肉の塊に食らいつくのであった。




3日目の陽が暮れる。

今日も最高だった。
多分、明日も最高だろうな~。

つまるところここモンゴルは、<最高×滞在日数>で幸せ指数をカウントできる、世紀のハッピーカントリーなんだよね♪



 言葉の壁が少しずつ溶け始め、モンゴル人スタッフ達との楽しいひとときが過ぎていく。

空には今日も当たり前に、視界いっぱいに明滅を繰り返す星々が輝き、もはや日課となったモンゴルウォッカのオレンジジュース割をチビチビとアオリながら、豊かな大地と空への感謝を捧げたとか捧げなかったとか・・・zzz



あ、そうそう、実はこの日が結婚20周年記念日だったんだけど、なーんもない荒野の片隅でのキャンプだったのでスマホは完全に圏外。 せめてママちゃんに電話くらいしたかったなぁ~・・・(言い訳


つづく・・・。


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