NZL旅<DAY1-1>
待望のNZの地を踏んだ僕は、レンタルバイクショップのアンドレアの運転する車で、クライストチャーチから北へ30km程のリースフィールドという町に向かう。
半年前にここに来るんだと決めて、準備を進めてきた日々を振り返りながら、車窓を流れゆく初めて見るNZの街並みを、感慨深く眺める。手入れの行き届いた芝の敷き詰められた広い敷地にかわいい平屋の家屋が建ち並ぶ光景は、とてもNZ第二の都市とは思えないのどかさだ。
隣のけんちゃんも、初めての海外の空気を胸一杯に吸い込みながら、
「あんな家ええなぁ〜! こんな家に住みたいぞ〜♪」
っと、鼻息荒くのたまっている。
『その前に、お前はを嫁をもらえ・・・。』
っと、僕なんかは思うのだが、彼はそんな事お構いなしで盛り上がっている。
昼食のためにバーガーキングに寄ってもらい腹ごしらえを済ますと、市街地を抜け、クライストチャーチ郊外から北へ伸びるルート1に合流した途端、ハンドルを握るアンドレアが突然スピードをぐんぐん上げる。
ここニュージーランドでは、街中は50km/h、郊外は70〜80km/hと決められていて、街の入り口には上の写真のような標識が必ずある。そして、見事にその決まりを守って整然と走る。それはクライストチャーチの様な大きな街だけではなく、10秒程で通り抜けてしまうような小さな田舎町であっても同じで、隙あらばちょっとでも前へ出ようとする日本の道路事情とは随分違う。
しかし、一歩街を抜け出した車達は、一応100km/hの標識はあるものの、なんせ交通量が極端に少なく、曲がり角も交差点もあんまり無いという事情もあってか、とにかく飛ばす。
ニュージーランドには高速道路はほとんどないという前情報を得ていた僕は、なるほどと腑に落ちた。この国は、ほとんどの道が高速道路のようなものなのだ。
アンドレアがエンジン音の唸る車内で声を上げる。
「この国の車はみんな飛ばすから気をつけてね! 慣れるまではゆっくり走りなさいよ。」
そう言いながらも、アクセルをぐんぐん踏み続けるアンドレアに、妙な説得力を感じたのは言うまでもない。
走る事約40分。レンタルバイクショップに辿り着いた僕達を、気さくなマスターと二台のBMW R1200GSが迎えてくれた。
僕が日本で所有するF650GSの長兄にして、世界のアドベンチャーバイクの先駆けとなったオートバイ、R1200GS。ユアン・マクレガーとチャーリー・プアマンがスコットランドの北端、ジョン・オ・グローツから、南アフリカのケープタウンまでを旅したドキュメンタリーの《LONG WAY DOWN》でも使われたGSと、僕はNZの大地を駆け回る。
これを男のロマンと言わずして、なんと言おうか!
今回は野営道具一式を持参している為、事前にトップケースとサイドケースもお願いしてあり、その巨大なケースに旅道具を何も考えずにガシガシと放り込んでゆく。そうすると、何をどこにしまったかわからなくなり、結果僕のヘッドライトは8日後のバイク返却の際にやっと見つかったなんて事になっちゃうので、整理整頓はしっかりしよう・・・^^;
荷物満載となったGSは、サイドスタンドからの引き起こしもずっしりと重い。おりゃ~!!っと気合を入れて起こさないといけないんだけど、足元が砂利や砂だった日には、ずるっとすべってヒヤリとする。
ハンドル周りのスイッチの確認と、オイル量の確認をすませ、やっと準備が整った。
長い長い前置きとなったが、やっと旅が始まる訳だ。
まったく終わりの見えない、というか旅がまだ始まらないこの一連の記事。このペースで書いてたら、いつ書き上がるのか・・・(;´∀`)
まぁ、お暇な時にでも、読んでいただければ幸せです♪
つづく・・・。
***
<交通事情>
今回の行程ではいくつかの町を走り抜けたけど、クライストチャーチは別格として、南島きっての観光地のクイーンズタウンを除けば、車はまばらに走っている程度。というか、車すら走ってない小さな町も無数にある。信号機はクライストチャーチとクイーンズタウン以外では見なかった。交差点は基本的にラウンドアバウトという一方通行の円を回りながら、自分の出たい出口で曲がるスタイル。実は、最後までウインカーをどう出せばいいのかわからずに走り続けた^^;
広がる大自然と果てしなく伸びる砂利道。良いですねぇ。
返信削除ココを走るために生まれてきたようなGSですもんね。
で、GS注文の判子は押しましたか?WWW
なんせ殆どの道が100km/h~巡航になる国なので、13万キロ走ったレンタルのGSはエンジン絶好調~!
削除本来ああいう国で乗るバイクなんでしょうね。
ってことで、今の僕はもう少し、エフロクと付き合ってみようと思ってます。
まぁ、先の事はわかりませんが・・・( ̄ー ̄)ニヤリ